完全版)2022年度 前期保育士試験(実技) 合格体験記

保育士試験受験生のみなさま、おつかれさまです。
こちらは、2022年度 全国保育士試験(前期・実技)に合格した体験記です。
実技試験に特化して書いています。

1 試験前の準備
 ◆実技試験に向けていつから準備したか
 ◆具体的にはどんな準備をしたか etc

2 実技試験当日の動き、流れ
 ◆当日の持ち物&服装について
 ◆会場への到着時間
 ◆試験会場での具体的な動き
 ◆実技試験を受験した時の服装や感想  etc

3 実技試験終了後にしておきたい行動
 ◆試験終了後の登録準備  etc

まで、合格者のリアル体験談として綴ります。

周りの方の応援もあり、運よく合格できましたが
実技試験について時系列でわかる情報になかなかたどり着けず、
自身の体験談で情報発信できればと思い、今回書いています。

「完全版」としたのは、実技試験のための準備から当日の受験、
受験後について私が実際に実践した内容を余すことなく記したためです。

前提として、こんな私の体験記です。

 ◆2022年度(令和4年度)保育士試験(前期)の実技試験を受験
 ◆実技試験は2回目合格(科目:言語、造形→【合格時】言語、音楽)
 ◆資格予備校には通っていません
 ◆保育士や保育補助といった施設での実務経験はありません
 ◆普段は行政書士や経営者として活動し、試験対策にどっぷり避ける時間はほとんどありません

もちろん、あくまで筆者の体験記ですので、受験指導を目的としたものではなく、
これを読んで必ず合格できるといったものではありません。
ただ、これから受験する方にとって何か一つでもヒントになれば幸いです。

【実際の合格点数内訳】

それでは、ぜひ最後までお付き合いください。

1 試験前の準備

実技試験に向けていつから準備したか

私が受験した実技試験は2022年度の前期保育士試験で、
受験日は2022年7月3日(日)でした。
実技試験は2回目で、前回受験日は2021年度後期保育士試験(2021年12月12日(日))でした。

受験科目は音楽と言語で、音楽は2022年5月から、言語は試験の2週間前から本格的な準備をしました。

普段は行政書士事務所と株式会社を運営しており、日中に試験対策に避ける時間はほとんどありません。
(日中避ける時間はほぼゼロでした・・・)

自宅でも子育てや家事など、どっぷり試験に集中できる時間もありませんでしたが、
これに関してはほとんどの社会人受験生が同じではないかと思います。

具体的にはどんな準備をしたか

実際にどんな準備をしたかというと、まずは、音楽に関して。

試験直前の5月から週1回のピアノレッスンに通い、練習しました。
楽譜に関しても保育士試験専門の講師の方から購入しましたが、
私には難しすぎたため、レッスンに通った先生のところで少しアレンジしてもらいました。

手引きに載っているコードやポイントは変えていません。

保育士試験は筆記試験の頃からTwitterもちょくちょく参考にしていて、
桜子先生のアカウントをフォローして、保育士試験に関する情報にはアンテナを張っていました。

桜子先生がブログやTwitterで発信してくれる、練習時や当日のアドバイスを必ずチェックして
試験まで少しずつモチベーションを上げていきます。

練習にあたっては、

◆声は大きく
◆間違えても動じない

この2点だけを自分なりに意識して、練習しました。

当日はアップライトピアノですが、思ったよりも大きな音が出ます。
そうなると、自分の歌う声がかき消されるのです。
弾き語りが要件のため、とにかくお腹から声を出すことを意識して練習しました。

また、人間ですから弾き間違えてしまうこともままあります。
そんな時に備え、練習段階から間違えても必ず曲の最後まで弾き語るよう取り組みました。

実際の練習ペースとしては、レッスンが週1の30分、
自宅での練習は2日置きくらいで1日20分くらいのペースでした。

次に、言語に関して。
言語科目は、指定のお話がいくつかあり、その中から一つを選択して面接官の前で披露します。

私は「3びきのこぶた」を選択しました。
他にも課題は選べましたが、当日何があっても語れる自信のあるお話としてこれを選びました。

ちなみに他には「ももたろう」「おおきなかぶ」「3びきのやぎのがらがらどん」もありましたが、
幼いころに慣れ親しんでいて、当日万が一緊張しすぎたとしても
確実に立て直せるものと考えると、後者2つはリスクが高いと判断しました。

登場人物が最低限であることもふまえ、 最終的には「3びきのこぶた」 をチョイス。

言語も試験の2週間ほど前から、本格的に準備をしました。
先ほどの桜子先生の発信するサイトから台本を購入し、
最初の1週間は台本を読みながらの練習、残りの1週間は何も見ずにの練習をおこないました。
尺も3分ピッタリにできているので、とても効率よく試験まで練習することができました。

意識したのは、いつもより少し声を高めに落ち着いてお話しすること、
子どもたちの目線を意識することの2点です。本当にこれだけ。

ストップウォッチで毎回図っていれば、空で練習しても時間の感覚はつかめます。
何度も聴いたことのあるお話は、途中で若干つまづいても確実に立て直せます。

あとは、毎回子どもたちの前で練習をおこない反応をみました。
ここで子どもから「そもそも藁(わら)って何??」と質問が出たため、
試験当日も藁が何かという解説を、唯一アドリブで入れてみることにしました。
(一番上のお兄ちゃんぶたが作る家が藁製です)

私が実技試験のために行った内容は以上です。

余談ですが、造形を選択しなかった理由はただ一つ。
前回受験した際に不合格した科目だったことと、何より造形だけは事前に課題がわかりません。
三科目の中で、一番リスクが大きいと考えたからです。

2 実技試験当日の動き、流れ

当日の持ち物&服装について

受験地は埼玉県で、その日の最高気温は30℃を超え暑い日でした。

まず持ち物について。

◆受験票
◆腕時計(電波・ソーラーで時計機能のみのもの)
◆筆記用具(シャープペンシル、消しゴム、蛍光ペン
◆言語の台本
ホットの飲み物を入れた水筒

以上です。

当日は「実技試験にあたっての諸注意」という当日の流れのペーパーが配布されます。

【実際に配布された資料】


音楽と言語は受験時間が各人個別に決められているのでその時間をマークしたり、
その他の注意事項をマークして間違えないように行動しなければなりません。
そのために蛍光ペンは確実にあったほうがよいです。

あとは、ホットの飲み物の入った水筒
これに関しては音楽を選択する人のみかもしれませんが、あたたかいものは
やはり声がよく出ます。当日は空調もきいて、肌寒さもありました。
大きな声を温存したいので、会場の寒さに備えて持って行っておくことをおすすめします。

次に服装について。

◆白をベースにした小さい花柄ワンピース
◆紺色のジャケット(ラフめ)
◆ソックス
◆黒のタッセルローファー

で臨みました。

音楽と言語の受験会場は、お話しのスキルが問われるというよりは
社会人としての姿勢が問われていると思います。
(筆記試験だけでは人間性はほぼ判りません)

パリッパリのジャケットまでは不要だと思いますが、試験官は全員スーツ(シャツ)です。

いかにもなリクルートスーツで行く必要はないと思いますが、
さすがに上下スウェットというわけにもいかないわけで・・・

抽象的ですが、いわゆるオフィスカジュアルめいた
無難な服装で行かれることをおすすめします。

服装の中身、色が適当でも1枚ジャケットを羽織れば、それなりにちゃんとして見えます。

防寒対策や冷房対策にも、襟のある羽織を一枚持っておくと便利です(でした)。
丸めてもシワにならないジャージー素材もアリだと思います。

会場への到着時間など

受験票には、午前8時45分からガイダンスを開始する旨の指示がありました。

私の受験会場は結構遠くで、会場へは8時20分に到着し、
8時30分ころから試験会場となる建物へ徐々に入場することができました。

私が着いた時点ではかなり列ができていましたが、
あまり早く着いても暑い(寒い)だけです。

よほどの田舎でなければ、最寄り駅までは早めに向かい、現地に着いておくよりは
頃合いのよい時間までカフェなどで暇をつぶしておいた方が有意義だと思います。
(暑さや悪天候のなかで待つとなったら最悪です・・・)

ちょうどよい塩梅で会場入りできたので、かなり幸先よくスタートできました。

試験会場での具体的な動き

当日の実際の動きを共有します。受験科目は音楽、言語です。

 8:45   ガイダンススタート
        @100名くらいの部屋がいくつかあり、集団で説明を聞きます。
 9:00ころ ガイダンス終了
        @そのままガイダンス教室が待機室となる受験生もいました。
 9:20   言語試験の待機室に着席
        →番が近くなると、数名の受験生が呼ばれ試験室の外で待ちます。
        言語の実技試験スタート(個々の受験者指定の時間)
        @待機していた廊下から実技試験教室へ一人で入室して開始

>>ここから音楽の試験開始時間まで待機<< ←会場外に出てもOKでした。

13:20   音楽の待機室に行って着席
        →言語と同様。番が近くなると、数名の受験生が呼ばれ試験室の外で待ちます。
        音楽の実技試験スタート(個々の受験者指定の時間)
        @待機していた廊下から実技試験教室へ一人で入室して開始
14:10   音楽の実技試験が終了     ←ここで帰宅可能
        →終了時間は個々人の試験開始時間によるので、バラバラです。

こちらが当日の具体的な動きです。
受験時刻は受験者別に分刻みで決まっているので、
最低でも15時くらまではかかると思ってもらったほうがよいと思います。
言語と音楽、ここから各々の試験の状況や感想をつづっていきます。

実技試験を受験しての状況や感想、反省点

まずは、言語について。
課題としては「三びきのこぶた」でしたが、こちらは結構うまくいったように思います。

時間的には本当にぴったりで、3分の鐘がなる直前に「おしまい」で話し終えました。

声も明るく大きめにお話しし、子どもたちの目や反応を見るようにお話を進めました。

工夫点として、途中で藁(わら)の説明を入れました。
そもそも子どもたちからすれば、藁って何ですかの状態です。
「みんなの食べるご飯のもとの姿=稲の茎を干したもの」というゆるやかな解説を加えることで、
3歳児にもわかりやすいよう進めました。

ちなみに試験会場には、実際に3歳児がいるわけではありません。
試験官がお二人。その前のスペースに子どもがいると想定して、お話しをしていきます。
ちなみに私の会場では全体の試験時間としても大幅なズレはなく、
スムーズに時間どおり進んでいきました。

次に音楽について。
言語がかなり手ごたえがあっただけに、結構なプレッシャーでした。
とにかく温かい飲み物を時折口にして、喉を冷やさないように心掛けました。

小鳥のうた→びわ🎵
の順番で演奏しましたが、小鳥のうたで若干つまづきました。

びわはなんとか立て直し、ノーミスで終われましたが
とにかくピアノの音が大きく立派で、自分の声が試験官に届いたのか心配でした。
言語の時と違って、試験官とは向かい合っておらず
受験生は壁に向かって弾き語るスタイルで、試験官に声が届きにくかったです…。

音楽の試験(最終科目の試験)が終了して、特に他の部屋へ戻ることなく帰宅することになります。
ですので、荷物は持ってきたものを全て持ったまま移動します。
かばんは受験生の皆さん様々でしたが移動時にモタつかないよう、チャックのあるものよりは
ごそっと入れられるような、チャック無しで自立するトートバックなどが当日は動きやすいです。

3 実技試験終了後にしておきたい行動

試験が終わって一息。私ももちろんほっとしました。
ただ、試験後も準備しておくことが保育士試験にはたくさんあります。

保育士登録は申請から登録されるまでにおよそ2か月かかります。
もちろん申請書類に不備がないという前提です。(長い・・・)

▼ 合格した場合に備えた保育士登録手引きの取り寄せ
▼ 不合格だった場合の次の前期試験の手引きの請求

こちらについても、試験が終わって早めに準備されることをおススメします。

登録申請は年中受け付けられているので申込からすぐに手引きが届きました。

ちなみに
▼ 実技試験だけであれば合否を確認して次の試験への申込も間に合います。
ただ、結構ギリギリです。

旧姓の併記など希望される方は戸籍も取り寄せる必要がありますので、
さらに余裕をもった対応が必要です。

そういった意味でも、実技試験受験後には早めに登録のための手引きを取り寄せ、
万が一不合格だったときのための次回保育士試験の手引きの請求に動くようおすすめします。

こういった情報もTwitterで保育士試験受験生の情報発信をチェックしていると
タイムラインに自然と入ってきます。
そういった意味でも、Twitterでのタイムリーな情報収集は欠かせません。

保育士試験は仕事や子育て等で忙しい中受験される方が多いでしょうし、
なるべく効率的に動きたいところかと思うのでTwitterの有益さはいちおしです。

私は合格通知を8月9日に受取り、翌朝8月10日に速達簡易書留で登録申請をしました。

4 最後に

保育士試験(実技)の体験記、いかがでしたでしょうか。

私は実技試験は2回目で受かることができましたが、本当に運の要素も大きかったと思います。
ただ、試験準備に関して自分なりの指針をもって進められたことで、
当日は自信をもって臨むことができました。

この【自信をもって進められること】が一番だと思います。

実技試験の合格率は8割以上と言われていますが
合格した方いれば、不合格だった方もいらっしゃると思います。

前回は本当に悔しい思いをしましたが、よくよく考えると絵にそんなに自信がもてず
当日もとにかく不安な気持ちで迎えていたことを思い出します。

唯一、幸いなことに保育士試験の筆記合格の結果は一定期間持ち越せます。
そういった意味では次回一から筆記を受ける必要はありませんので、
これから受験される方、また次回実技試験に向けてリベンジされる方、
この体験記で何か一つでもお役に立てましたら嬉しいです。

なお、Twitterについては私も毎日投稿しております。
保育士試験のことや行政書士としての毎日、開設をサポートしている
放課後等デイサービスや児童発達支援をはじめとした障害福祉サービスについても
情報発信しています。

Twitterは保育士試験受験生にとって、必須の情報収集ツールといっても過言ではないです。
私個人はTwitterで受験仲間ができたことがとても励みになりましたので、
SNSをやってもいいかなと思われる方には是非おすすめのツールです。
保育士試験を受験される方と繋がれたら嬉しいです。

保育士試験(実技)の体験記については以上です。
長文のなか、最後までご覧いただきありがとうございました。