2021/09/03
合同会社ひだまり 代表
長 竜太郎 様
にインタビューしました!
埼玉県で、放課後等デイサービスと障害児相談支援事業所を経営されています。
今の事業を始めたきっかけは何ですか。
以前は掃除会社を経営していて、そこにたまたま子どもが遊びに来たことがきっかけですね。
自分自身、子どもと過ごすのが好きだったんだとその時に改めて気づき、
子どもと関わる仕事がしたい!という気持ちで26歳から幼児教育科で学び、
社会福祉法人での勤務も経験して今に至ります。
それまでは全然違う分野にいらっしゃったんですね。
そうですね。大学も商業や会計が専門だったり、一時期は農業に携わったこともありました。
本当に自分が好きな仕事をしたかったので、子どもとの時間をきっかけに
一から保育や療育について学び、8年ほど前に放課後等デイサービスひまわりを立ち上げました。
社会福祉法人にも勤務されていたとか。
はい。もともとは高齢者介護に関わる法人でしたが、当時新たに
放課後等デイサービス事業も立ち上げるということでリーダーを任されました。
立ち上げ自体はうまくいったものの、
もっと伸び伸びとした広いスペースで、人員体制も手厚くできたらと考えていました。
大きな法人では、そのビジョンはなかなか叶わずでしたね。
子どもたちにとって本当によい事業所は何かを考えた時に、独立を決意しました。
会社・事業の運営理念を教えてください。
「一人一人の子どもが、自分の居場所を見つけられる」
これを理念にしています。
お子さんそれぞれが心地よいと思える居場所
例えば、発達障害のお子さんと一言でいっても性格や感情、状態も様々です。
一人でいるのが好きな子もいれば、友だちと一緒にいたいお子さん、あるいは
大人と一緒が落ち着けるお子さんもいます。
その子の特性に応じて、よりよい療育方法はなにか、
平等より公平を意識した支援を提供し、まずは安心できる居場所づくりを大切にしています。
事業の特徴や運営する上でどんなことを心掛けていますか。
日々の運営については、先ほどの「平等より公平」という点もそうですが、
何より「環境」を大切にしています。
「環境」といいますと?
療育現場には何より「環境」が大切だと思っています。
実際にひまわりの中では、スヌーズレン環境や箱庭療法も取り入れ、
まずは環境設定を大切にしています。
かんしゃくを起こしたり、自己表現がどうしようもなく暴れてしまった時に
スヌーズレン空間で少し休んだり、トイレも複数用意することで
自分だけの静かな空間という「逃げ場」を作っています。
そういう環境が整っていると、意識が整理され、自然と落ち着いてくるものなんですよね。
確かにスヌーズレンルームに入った時は、大人の私も落ち着きました。
そうなんですよね、やっぱり環境って大事です。
設備投資は大変ですが、こういう環境が療育業界にもっと広まってほしいと思います。
そのためには事業所の訓練室はある程度広くないといけません。
また清潔感を意識し、うるさすぎる環境でないか、事業所内にちょっとした緑はあるか、
送迎車の中も汚れていないか、子どもにとって心地の良い環境を意識していますね。
【事業所】訓練室脇の一角にある、スヌーズレン空間
足裏マッサージも支援に取り入れていらっしゃるとか。
足裏を刺激されることで、意識統一ができてきます。
全員の子にというわけではなくて、気持ちが高ぶったり、暴れたくなったりした時に
足裏をマッサージすることで段々と気持ちが落ち着いてきます。
平等より公平というところで、その子にあった支援を意識していますね。
事業所外での自然環境も大事にされているんですよね。
はい、この夏も川遊びに何度か行ってきました。
安全に配慮しながら、大自然を感じて、その時にしかできない経験をと考えています。
川の音や、石の河原で足裏も刺激され、意識も整ってきます。
川遊びの中で、かんしゃくや暴れたりといった状況は起こりにくいです。
大人だって同じですよね。
自然に触れあうことは、本質的には誰だって心地よいもので、季節を感じられる経験は大事にしています。
子どもたちが主体的な自由遊びの中で社会性をのばし、
遊びを通して体力も向上できたらと思っています。
環境を整えるということは、属人的でない療育にもリンクしますか。
はい、ある意味で「人」に頼りすぎない療育というところですね。
スーパーマンの職員がいたとして、じゃあその人が休みの日はどうするのか。
そういう意味で、職員の誰が関わっても同じ療育環境や支援内容を担保できること、
ここも心掛けています。
特に、自閉症児やダウン症児の支援は「粘り強さ」を意識していて、
そのお子さんにあった支援内容を担当者会議や個別支援計画の中で共有し
どのスタッフが関わっても安定した療育が提供できることを大事にしています。
これからの目標や展望があればお聞かせください。
自分自身が経営者であり、現場にも保育士として入っています。
事業をどんどん拡大していこうというよりも、自分ができる範囲で
ご縁をいただいたお子さんやご家族とこれからも全力で向き合いたいという思いが強いです。
私自身にも子どもがいて、「父」としての今この時しかない瞬間も大切にしていきたいですね。
相談支援事業所も新たに開設
相談支援事業についても地域のお子さんのために、取り組んでいます。
セルフプランもまだまだ見受けられますが、ひまわりでは電話だけではなく、
必ずお子さんとご家族の様子を直接じっくり拝見して、計画案を作成しています。
開設から半年が過ぎ、少しずつ成果を感じているところです。
今後繋がっていきたい方がいたら教えてください。
地域の大学生とぜひ繋がっていけたらと思っています。
今夏はコロナ禍というのもありましたが、学生ボランティアとして4人の大学生が参加してくれました。
これからの保育・療育をどうしていくか、ひまわりの中で
オープンダイヤローグ形式で学生ディスカッションも行えたらと考えています。
児童福祉分野に少しでも興味をもってもらい、
業界を担う存在になっていってくれればと願っています。
若い世代や子育て世代のパワーは心強いですね。
実際にひまわりでも若い年齢層のスタッフも多く、産休・育休を取って復帰してくれたスタッフもいます。
来るもの拒まず、去る者追わずのスタンスで、選ばれる側となれるよう日々発信もしています。
真っ新な気持ちで、若い世代にもこれまでの経験を共有し、
子どもたちにとってより良い居場所を一緒に作っていきたいと思います。
ありがとうございました。
ひまわりさんには、弊所の開業当初にもお邪魔させていただき、
設備面の充実、「環境」を整えた上でのお子さんへのアプローチというところで
皆さんにも知っていただきたい所がたくさんあります。
保育に目覚めてからピアノ教室にも通われたそうで、子どもたちと関わる仕事で
活き活きとされているのが印象的です。
私も行政書士としての業務が、回り回って子どもたちの環境に繋がっていると考え
日々笑顔で仕事をしてきたいと改めて感じました!ありがとうございました。
放課後等デイサービス ひまわり
埼玉県所沢市山口5294番地 リバージュビル2階
電話番号:04-2930-6968
ホームページ:http://houkago-himawari.com/index.html
Twitter :https://twitter.com/tokorohimawari
YouTube:保育士ひまわりTV/放課後等デイサービス/HIMAWARITV
障害児相談支援事業所 ひまわり
埼玉県所沢市山口5294番地 リバージュビル2階
電話番号:04-2930-6968